東京に出てきた2000年頃からフルカウント（FULLCOUNT）はずっと好きで、チノパンやシャンブレーシャツ、ネルシャツとかアロハシャツとかいろいろ買ってきた。でもなぜか肝心のデニムだけは穿き倒したことがなかったという不思議。ずっと昔に買った「1108」も体重増ですぐサイズアウトしたしな。なので、この「1109」が念願かつ悲願だったフルカウントのデニムといえる。長かったｗ
FULLCOUNT（フルカウント）は、大阪発のジーンズメーカーで、いわゆるヴィンテージジーンズを再現するレプリカ系ブランドの一つ。最近は同じ老舗のStudio D’Artisan（スタジオダルチザン）、Denime（ドゥニーム）、EVISU（エヴィス）、WAREHOUSE（ウェアハウス）でまとめて「OSAKA5（大阪ファイブ）」なんて言われてるらしい。知らなかったｗ
1109を手に入れたのは2015年の夏。仕事で営業するのにキレイめかつ細身のジーンズが欲しくて、フルカウントで一番細身のストレートな1109を購入。やや細身ストレートな1108は持ってるし（穿けないけど……）、前に穿いてたフラットヘッドの3009が少し太めのストレートだったので、より細めのスリムストレートに挑戦した。
さらに、勢いあまって「ワイルドレザーベルト」も同時に購入。ずっと狙っててちょうど品質のいい在庫があったから、ここはフルカウントのデニムとベルトで揃えよう！いや揃えさせてくれ！と嫁をむりくり説得。もちろん主張強めのベルトだからまったく営業向きじゃないｗ
1年間、毎日のように穿き倒して実感したのが、これがフルカウントか！な穿き心地だ。高品質な綿花であるジンバブエコットを使ったデニムは、馴染んでくるとフワトロな柔らかさになり、ほどよく伸びる伸縮性とあいまって、なんとも言えない穿き心地になる。13.7オンスで厚すぎない重すぎないのもほどよい。よくパジャマみたいな生地になるって聞くけど確かにそんな感じ。ほんとフワトロｗ
デニムの色落ちはサイズ感や生活習慣、それこそ洗濯の仕方や頻度で変わってくる。ちなみに洗濯は週１ペース。メリハリのあるワイルドな色落ちが好みなら洗濯は控えめかつ洗剤にこだわるべしだけど、俺はそうじゃないので汚れた洗う。長く穿くならこれが大事。デニムに汗は大敵だから。
俺がフルカウントに惹かれる一番のポイントは、ここだけの個性的なシルエットだったりする。１１０９は細身のスリムストレートで腿から膝にかけてテーパードし、裾に向かってまっすぐ落ちるシルエットが特長。このシルエットは他にないんじゃないかな。おかげでシャツやジャケットを羽織って足元はニューバランスもしくは革靴で合わせてもまったく問題なかった。ビジネスカジュアルにほんと最適。
色落ちも自然な縦落ちで実にいい。全体的にメリハリ少なめで青みが残りつつ明るめに落ちていく雰囲気。BONCOURAの66と比べると綺麗な青で落ちてる感じ。ミミのアタリはいい具合に出たけど、ヒゲはちょっと物足りないかな。太ももぴっちり目であまり余裕がなかったのが影響したかも。バックステッチの擦り切れ具合は最高の仕上がり。裾のアタリも素敵。
ううむ、素晴らしい色落ちだ。見て触ってニヤニヤしてしまう……ｗ
そんな、フルカウントのジーンズだけど、2019年に大幅にリニューアルしたらしい。生地はジンバブエコットままで、13.7オンス、15.5オンスも変わらず。縫製は色と番手を変更して全行程ヴィンテージミシンに。レザーパッチやボタンも変更。フラッシャーも和紙になどなど。でも一番インパクあるのはバックポケットのステッチと赤タブが無くなったことだ。ずっと頑張ってたとこだったから意外だったけどありだとは思う。
ちなみに、ジンバブエコットンだから頑丈だって声を聞くけど耐久性は他のデニムとそんなに変わらない印象。むしろ縫製はやっぱり甘め。履き始めてすぐに股下の糸が解れて近くの古着屋で修理してもらった。風合い重視だと思うけど実用性考えたらもう股下とかはもう少し耐久性上げてほしいところ。リニューアルされて縫製が改善されてればいいな。
次に穿くデニムどうしようかなー。ずっと気になってるフルカウントの「1101」も穿いてみたい。ややテーパードかかったワイルドすぎずキレイすぎないシルエットが格好いい。ジャケットやシャツに合わせてみたいな。でも、リニューアルでシルエットが変わったみたいだから、一度ショップで穿いてみないとだ。よし、原宿行くかー。
