ボロボロでもう履けないスニーカー。それでも、ニューバランス(New Balance)のM1300は俺にとって特別なスニーカーだ。2000年に雑誌で見かけて一目惚れ。すぐさま大阪のNBショップに飛び込みあまりの履き心地に感動して購入。それ以来スニーカーはニューバランスしか履かなくなってしまった。まさに思い出の定番モノ。

1985年に販売された1300は、今もってなおニューバランスを代表するランニングシューズと言われている。青みがかったグレー、高品質なヌバックのアッパー、高いクッション性能を誇るENCAPのミッドソール。アメリカでの販売価格は130ドル(当時の日本で3万9,000円!)というまさにフラッグシップモデルだった。
そんな1300も実は1995年から5年周期で復刻されている。俺の1300は2000年の復刻モデル。もちろん、今年の2020年復刻も抽選に応募したけどあえなく落選。2015年も2010年も落選だった。今となっては少量販売かつ転売ヤーのおかげでまったく手に入らない。ふざんけんなー。
ちなみに、2020年復刻モデルの販売価格は37,400円だ。ただのスニーカーしちゃ高すぎない?と首をかしげたくなる気持ちも分かる。確かに高い。だがしかし!あの1300の復刻だからこれは仕方ない……。1300の詳細は、ニューバランスのM1300復刻モデルのページが詳しい。

なぜそこまで1300に魅了されるのかというと、やっぱりこの唯一無二のデザイン性だろう。「雰囲気」や「佇まい」と言ってもいい。ラニングシューズとして無駄を削ぎ落としたシンプルなデザイン。レトロでありながら普遍的。着る服を選ばない汎用性はとにかく頼りになる。当時は毎日履いてたw
そして特にお気に入りなのがこの青みがかったグレー。ヌバックはもちろんメッシュも紐も青みグレー。なんならNロゴの縁取りは青だ。同じグレーでも1400のスティールブルーとはまた違う。1300だけの色。日本の色で言うなら「浅葱鼠」かな。今でも見惚れてしまう。たまらない……。
履き心地は現代のモデルと比べると正直落ちる。なにせ1985年のモデルだから。でもENCAPのミッドソールは柔らかすぎず沈み込みすぎないクッション性がちょうどいい。足入れ部分もつるつるで(もうボロボロだけど)すっと足が入ってやたら気持ちいい。ほかのスニーカーでは体感できない満足感だ。
大好きでひたすら履いてたけど、何年かすると加水分解でソールに限界が。泣く泣く引退。その後も箱に入れてずっと保管していた。久々に出してみたら加水分解でソールはもちろんヒールカウンターもボロボロに。触ると割れる剥がれる。悲しいけどしかたないよなぁ。

1300のアイコン太めのNロゴ。縁取りのブルーが今もってなお美しい。タンはさすがにボロボロ。でも「MADE IN USA」の文字が誇らしい。紐(シューレース)は付け替えている。オリジナルの紐は少し伸びるのが気になり、コットン100%の平紐を選択。縛りやすくて伸びないのでフィット感が向上するのだ。

俺のなかでは永世定番モノのニューバランスのスニーカー「M1300J(2000)」だけど、嫁からはもう履けないんだから早く処分してくれとリアルな催促が……。確かに狭い家で使えないモノを置いておく余裕がないのは分かる。分かるんだけど……。俺がニューバランス信者になるキッカケとなったスニーカーだし、あまりに思い出が多すぎるし……。こうなったら、嫁バレしないところに隠すしかないw
今、新しいのを手に入れるなら2020年の復刻モデルを中古で狙うしかない。けど、ヤフオクでも6〜7万という市場価格で、とてもじゃないけど手が出せない。悲しい。